発案者のインゲ・ラウシャー(66)さんと、その政治運動体「市民イニシアチブ‐祖国と環境」は、オーストリアのEU脱退は、経済的および環境的な視点から見ても有益である、と主張している。RTによると、ラウシャーさんは、EUが対ロシア制裁の延長を決めたことを批判している。また活動家たちは、公に対ロシア制裁に反対し、クリミアのロシアへの再統合は、完全に合法的である、との見方を表している。
ラウシャーさんは記者会見で、EUは民主的ではなくなったと述べ、EU内部の法を承認しているのは、民衆によって選ばれた人たちではない、と指摘した。ラウシャーさんは、オーストリア経済が低迷した責任は、まさにEUにある、との考えを表している。
ラウシャーさんは27日、署名運動のスタートを宣言する式典で、「私たちは、オーストリアが再び政治的に公正で、平和を愛する国になることを望んでいる」と語った。
署名運動は、7月1日まで、全ての地方・行政区画で行われる。
ラウシャーさんは、「私たちは、もはや主権国家ではなく、EU加盟国だ。重要な法律の80パーセント以上は、ブリュッセルの議員たちが私たちに押し付けたものだ。私たちは、欧州は民主主義ではなく、欧州議会にさえも、立法権はないと考えている」と強調した。
政治運動体の委員会によると、欧州の官僚制の負担から解放された場合、オーストリアの各家庭の年収は、約1万ユーロ増えるという。
また、一連の世論調査情報によると、オーストリア市民の3分の1以上が、EUからの脱退に賛成しているという。