BRICS開発銀行創設でロシア経済に既に好影響が出ている

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今月9-10日、ウファで、上海協力機構サミットおよびBRICSサミットが行われる。スプートニクはサミットを前に、G.V.プレハーノフ記念ロシア経済大学のヴィクトル・グリシン学長に取材を行い、これら国家間機構の現状と展望を語ってもらった。

―シベリア鉄道およびバイカル・アムール鉄道を基礎に、ロシア極東および沿線の中国・中央アジア諸国を結ぶ上海協力機構統一輸送システムを構築する計画があるが、これにより、どのような効果が期待されるか。

グリシン氏「ロシア極東・シベリアの経済活動が活性化することは確実だ。上海協力機構統一輸送システムの発展との関連でロシアが最も期待しているのが、中国の提唱するシルクロード経済ベルト計画の推進である。ウファの上海協力機構サミットで、上海協力機構統一輸送システムの推進について討議したあとで、シルクロード経済ベルト計画についても具体的な方策を練るのが望ましい。

それと同時に、アムール川およびウスリー川を跨ぐ橋を建設するなど、ロシア極東にロシア自身のインフラを広げる作業も活性化する必要がある。その際には、これらプロジェクトに中国が関心を寄せていることを考慮するべきだ。ロシア連邦の極東インフラ開発に向けた連邦予算には限りがある。資金不足を補うために、中国の投資を利用できないか、考慮する必要がある」。

―BRICSやロシアとしては、IMFがどのように改革されることが望ましいか。

グリシン氏「第一になすべきことは、BRICS諸国のIMFにおける票数を増大させ、その政策決定における影響力を増大させることだ。BRICS議長国のロシアが目標のひとつに掲げるIMF改革は、全体として、以前からIMFに対する影響力を強めようとしてきた中国の国益に適う。

ロシアも、資金は限られているが、やはり同じ方向を目指して、中国に支援を施すことが出来る。

情勢を見通すに際しては、ギリシャで5日に行われる、IMFやEUへの信任を問う国民投票の結果が、IMFの機能に重大な影響を及ぼす可能性がある、ということも考慮するべきだ」。

―新BRICS開発銀行の創設プロセスは、ロシア経済にどのような影響を及ぼしたか?

グリシン氏「銀行創設で既にロシア経済に好影響が出ている。しかしBRICS開発銀の完全稼働は2020年だ。今言えることは、銀行の稼働によって、将来的に好影響が期待できる、ということに尽きる。

銀行に関し決定を下していくプロセスは、必ずしも首尾一貫していなかった。そのことは、ロシアの指導部に、この問題について、また一般に中国との関係拡大について、一致した立場が無かったことを物語っている」。

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