ロシア連邦バシコルトスタン共和国の行政の中心地ウファは、BRICSと上海協力機構サミット開催地を引き受けた。
雑誌"Geopolitica"の編集長で地政学調査・人文科学研究所の所長を務めるティベリオ・グラツィアニ(Tiberio Graziani)氏は「プーチン大統領は、BRICS諸国を新たな経済秩序に導く」と見ている。
以下、グラツィアニ氏の見解を、まとめてご紹介する-
「BRICS開発銀行の創設は、歴史的に重要な出来事だ。欧州でギリシャをめぐり金融・経済危機が生じている時期に、インフラプロジェクト発展を目的にそうした銀行が設立されたという事実は、真に歴史的意義を持った現象である。銀行は、そこに入っているすべての国々の経済、この場合、BRICS諸国の経済に刺激を与える。又中国の開発銀行もある。
またロシアが主導する今回のBRICSサミットは、地政学的観点からも又重要だ。よく知られているように、制裁は、ロシアを隅に追いやろうとする試みだったが、そうはならなかった。
ウファでは同時に、BRICSと上海協力機構のサミットが行われるが、この事は、経済領域においても地政学的にも、世界の中心としての西側の役割が失われたことを意味する。
ギリシャに話題を戻せば、経済的な困難に苦しむ国々は、今後、こうした新たな地理的経済的統一体に自分達の希望を向けることになるだろう。客観的に言って、中心は西から、ますます東に移って行っている。このことを考慮しなくてはならない。恐らく最も経済的に脆弱は国々は、直接的あるいは間接的な形で、こうした機構に加わってゆくことになる。」