「上海協力機構にはカラー革命を防止するメカニズムなどは存在しない。安全および安定に対する脅威に対抗するための恒常的なメカニズムがあり、それは一定のファクターを考慮し、参照しているだろうが、特別な対策とか保険とかは敷いていない。それに、地域情勢は安定している」と上海協力機構事務総長。
事務総長によれば、この14年間に逐次形成されていった上海協力機構の綱領というものがあるが、そこには何らかの具体的な事柄に対する対抗という要素は、慣行上、厳に排除されている。上海協力機構はその時その時の政治動向に場当たり的に対応するのとは違う、首尾一貫した、落ち着いた仕事ぶりをとっている。いわば、情勢とたわむれるのでなく、情勢を読むのである。
事務総長はまた、上海協力機構に何らかの仕方で加盟したいと申請してくる国が増えており、そのこともまた、上海協力機構の権威を確かなものとしている、と語る。
「いま、上海協力機構に何らかの地位を占めたいという申し出が非常に多い。たとえばインド、イラン、パキスタンが、上海協力機構の正規メンバーになりたがっている。ベラルーシ、アゼルバイジャン、アルメニア、カンボジア、シリア、エジプト、モルディブその他の国がオブザーバーないしパートナー国になりたがっている。スリランカは上海協力機構における地位をより高めようとしている。こうしたことは我々にとって非常に重要なのである。申請数は一種の指標である。いかに上海協力機構が生きた組織であるか。いかに上海協力機構がダイナミックに発展し、地域における権威と影響力を高めつつあるか、という指標なのである」
機構の拡大については、金曜日に決定が取られる予定だ。決定は上海協力機構憲章に規定された、「拡大への覚悟」という基本原則によってなされる。