「ユコス」社の株主はロシアに数十億ユーロの賠償金を求める訴えを欧州人権裁判所に起こしており、これに対して裁判所側はロシアに賠償金の支払を命じていた。
ロシア憲法裁判所の決定では、それが「憲法の基礎原則への違反を回避する唯一の手段」である場合は、欧州人権裁判所の決定を拒否することもありえるとされている。
「南ドイツ新聞」は1年前に表されたプーチン大統領の「将来、ロシアは欧州人権裁判所の司法機関への服従を拒否しうる」という声明を引用している。その理由は、プーチン大統領いわく、欧州人権裁判所は設立目的の機能ではなく、「政治的機能」を果たしているから。
「南ドイツ新聞」が引用した欧州人権裁判所の判決統計では、2014年1年だけで129件ものロシアに反対する判決が出されている。この敗訴数は国を相手にした訴訟では最大。ロシアについで多かったのがトルコで、101の敗訴が言い渡されている。