パナマで4月に開かれたパン・アメリカサミットで、オバマ大統領はキューバのラウル・カストロ議長と会談した。オバマ大統領はその時の会見で、「我々はキューバの政権交代に取り組んではいない」と述べた。
キューバ外務省米国局のグスタヴォ・マチン副局長は次のように述べている。「大統領の言葉は参考にはなる。しかし、現実に何が起こるかを見る必要がある」「現実には何らの変化も起きていない」。
マチン氏は例として、キューバにおける民主主義樹立に関するプログラムなるものに多額の年間予算が組まれていることを挙げた。米国務省はこのプログラムの目的として「政治的弾圧の犠牲者の支援、および市民社会への支援、言論の自由の確立」を挙げている。
キューバと米国の外交関係は月曜回復され、ワシントンおよびハバナにおけるいわゆる「代表部」が「大使館」に格上げされる。
キューバはワシントンで式典を催行する。ブルーノ・ロドリゲス外相を筆頭とする500人からなる代表団がこれに参加する予定だ。なお、ロドリゲス外相は、1959年の革命以来、米国を公式訪問する最初のキューバ外相となる。
米国は今のところ、米国国旗が掲げられるはずのハバナに、ケリー国務長官が訪れる日がいつになるのか、明確にしていない。
大使館の開館後、両者は関係正常化のための長くかつ複雑な道を歩むことになる。その道の上には、米国によるキューバ経済封鎖や、グアンタナモ米海軍基地といった問題が立ちはだかっている。