ビックマック指数というのは各国の買い物かごの中の商品の通貨価値を平均化する「購買力の等価の論理」に従って算出される。この場合、買い物かごの中の商品とはマクドナルドが世界中で販売しているスタンダードなハンバーガー、「ビックマック」だ。これで各国の平均購買力が算出される。「エコノミスト」誌は1986年にビックマック指数の算出を始めた。
アメリカにおけるビックマックの価格は4ドル79セントである。もし現地の通貨をドルに交換した際、ビックマックの値段が4ドル79セントよりも低い場合は、その通貨はドルに対し過小評価されているということになる。高い場合は、その通貨はドルよりも過大評価されているということになる。プーシキン広場のマクドナルドのビックマックは107ルーブルである。エコノミスト誌は、この価格を用い、これは1ドル88セントに相当するとしている。
ということはルーブルはドルに対して61%過小に評価されたことになる。しかしこの結果は、ルーブルがドルに対して70%マイナスだった1月よりもましである。
しかしこれは悪いことばかりではない。価値が大きく下がった通貨は、購買者や投資家にとって、状況が改善して経済・市場の要因が安定化するにつれて魅力的になる。誰が60%オフの割引の前で、買わずにいられるだろうか?