論文の中には、二つの表が含まれている。а)は、1957年から1992年の時期にグーテンベルグ=リヒター地震階(マグニチュードは地震の規模を示す値で、1935年にアメリカの地震学者リヒターが考案)で表されたソ連と米国の地下核実験のエネルギーの毎年の総計。そしてб)は、1900年から2008面までのマグニチュード8.3以上の巨大地震である。
© Sputnik / 截图地下核実験
地下核実験
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上記の表のための情報は、一般に手に入る公式のデータベースから得たもので、地下核実験に関するものは(www.johnstonsarchive.net/nuclear/tests)、巨大地震に関するものは(www.ngdc.noaa.gov/hazard/hazards.shtml)から取った。雑誌「ドゥブナ」の論文の筆者らは、米ソ(あるいは米ロ)が核実験していた時期には巨大地震が無かったとの考え方を示した。もし人工的な核爆発により、地球を少しばかり「震撼させた」のだとしたら、構造プレートの間に蓄積された内部的な緊張状態を、当然、解く事ができる。その結果、大規模地震が発生する可能性が低まるというわけだ。地震のために必要不可欠な巨大な弾性エネルギーの予備が、もう無くなるからだ。 なお雑誌の筆者達は「もし少しばかりファンタジーを働かせれば、地下核実験が続けられていたなら、非常に多くの犠牲者を生み、大変な物的損害をもたらしたあの日本やハイチでの地震を、もしかしたら避ける事が出来たのではないかという、逆説的な結論を導き出せるかもしれない」とも書いている。