ロシア人法律家:ボーイング機に関する国連法廷は手続きの観点からノンセンス

© AFP 2023 / Kena Betancurロシア人法律家:ボーイング機に関する国連法廷は手続きの観点からノンセンス
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ロシアはなぜウクライナにおけるマレーシア航空ボーイング機事故の捜査を行う国際法廷設置をめぐる国連安保理決議案を拒否したのか。国連総会を通じた法廷開設の可能性はあるか。ロシアのラジオ「コメルサントFM」の取材に対し、高等経済学院の法学博士アレクサンドル・ドムリン氏は次のように述べた。

国際法廷は臨時の裁判所だ。超裁判的法廷の形式だ。いまオランダが、公式であれ非公式であれ、調査を行っている。10月に作業は終わるという。それがまだなのに、裁判を開廷するよう提案された。手続きの観点から、これはノンセンスだ。

決議に関して、ロシアの立場には弱い部分もある。しかし、ロシアの行動はどっちにしろ正しいのだ。拒否は主権的権利であり、普通のこと、まっとうなことだ。これがひとつ。ふたつめは、国際法廷、それは緊急裁判所だ。犯人を見つけるのでなく、調査の終結も待たずに、犯人を特定する試みだ。思い出して欲しい。7月8日、新任駐露米国大使ジョン・テフト氏は、最初の長尺インタビューで、マレーシア航空のボーイング機について2度質問を向けられ、2度とも、「我々は同機が撃墜されたことについてロシアに咎があることは知っている」と述べた。つまり、彼らは既に知っているのだ。調査はまだ終了していないというのにだ。

ロシアが決議案を拒否すると、一部諸国は、それでも別の方法で、たとえば国連総会を通じていずれにしろ法廷開設にこぎつける、と言い出した。しかし、それは不可能だ。総会決議は勧告的性格にとどまる。無論国連総会決議で批判されるのは不愉快なことにはちがいないが 、あくまでそれは何らの義務を課すものでもないのだ。

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