日本はメタンハイドレートを夢見つつ、原発を再稼動させている

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日本のメディアによれば、日本は沿岸に埋蔵するメタンハイドレートの抽出を2016年にはじめ、23年には商業採掘を始める計画という。

日本がメタンハイドレートに着手したのは1995年。このときメタンハイドレート研究開発に関する国家プログラムが採択された。2004年までに日本列島沿岸に18箇所の産地が見つかった。2年前にはメタンハイドレート工業採掘を2018年にもはじめるとしていた。ガス供給国たるロシアはこの計画に極めて落ち着いて対応していた。なぜなら当時、海底のメタンハイドレートを安定的に、かつ経済的に採掘する技術がなかったからだ。商業採掘が2018年から2023年に移されたということは、未だにそのような技術は存在しないのだろう。

一言で言って、日本が自前のガスでエネルギーをカバーできるようになるまでには、まだ相当長くかかる。著名なロシア人東洋学者で元日本大使のアレクサンドル・パノフ氏はそう語る。

「コメントするのは難しい。メタンハイドレート鉱脈の予測もまだ正確ではないからだ。メタンハイドレート鉱脈からのガス採掘が経済的にどれだけ採算がとれるのかも不明だ。日本がエネルギー資源の輸入を脱しようと代替物を探していることはわかる。しかし、もしそんなにたくさんメタンハイドレートを持っていると、それほど自信を持っているなら、どうして原子力エネルギー利用を再開するのか?日本は段階的に原発を再稼動させている。現段階ではそれは、原子力エネルギーの占める割合を40%にするという野心的なものではなくて、20%程度にとどめるとはしているが、いずれにしろ原子力エネルギーは利用し続けるのだという。メタンハイドレート・ガスがまだ中間的な試算の段階に過ぎないと考える所以である」

またパノフ氏は、日本のメタンハイドレート計画に対するロシアの反応について、「今のところロシアは懸念を抱いてはいない。なぜならロシアの供給はそう大きくなく、日本市場がロシア産ガスの輸出に占める割合はわずか10%だ。よってメタンハイドレート採掘計画が成功しても、ロシアはたいして苦労せず、別の市場を見つけるだろう」としている。

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