米公式機関がソーシャルネットの嘘を金科玉条に受け止める

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インターネットのユーザーらはソーシャルネットに信憑性のない情報をアップし、全世界に噂をばら撒いている。たとえば「イスラム国」とイラク軍の間で凄惨極まりない戦いが展開されているという話も全くの作り話だった。戦闘の地点まで指摘されているがこれも嘘。ところがこんな「デマ」にひっかかったのは急進主義者のみならず、マスコミ数社も同じだった。

ネットにはなんと、オバマ米大統領にもうじき孫が生まれるというがせねたまで登場した。偽のニュースサイトがオバマ氏の娘が懐妊と流したのだ。これはソーシャルネット上で激しい論議を呼んだ。こうした偽ニュースには時に大きな通信社も足をすくわれることがある。あるユーザーはツィッターに例えば「AP通信に雇われた」かのように偽ってアカウントをつくり、世界で起きている事件に冗談めかした助言を与えていた。Radix Journal社を創設したリチャード・スペンサー氏はソーシャルネットがそのユーザーに与える影響について憂慮すべき事態と語っている。

「疑問の余地なく、我々は民主主義が定期刊行物にとってのゴミ箱であるだけでなく、ジャーナリズムが記事やニュースだけでなくなったという段階に達してしまった。しばらくたてばソーシャルネットで知恵をあわせれば政治に影響を与えることもできるようになるだろうし、社会にソーシャルネットが影響するだろうことはもう疑いようもない。有名なジャーナリストの見解に代わって、 BuzzFeed やTwitterから生まれる集団の知恵の見解を論議するときがきても何も驚かない。」

ソーシャルネットに現れるこうしたニュースを信じるのは全員が全員ではないが、噂を金科玉条に受け止める場所も地球上にはある。それは米国防総省だ。つい最近、米諜報機関はイエメンのフーシ派の反体制派がR17ミサイルを発射したという情報を得た。これはツィッター経由で入った情報だった。米国はこの情報を得るのに数十億ドルを拠出するのでも、スパイの軍隊を使うのでもなく、ごく普通のハッシュタグを使ったのだ。

スペンサー氏は諜報機関は世論に働きかけるため、ソーシャルネットに助けを求めているとの考えを示している。

「近代的な諜報機関はすでに冷戦時に使われたメソッドは用いていない。スパイら、電報の傍受などはもう廃れた。我々は追跡の新しい段階にさしかかっている。それは多くがソーシャルネットと関連したものだ。政権がソーシャルネットをつかって世論に影響を与えようとするだろうことは至極当然のことだ。」

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