オバマ米大統領は、特別に「訓練を受けた」特殊部隊をシリアへ派遣し、もし特殊部隊がシリア政府軍に押され気味になった場合には、特殊部隊の拠点を空から支援する提案を承認した。
ラヴロフ外相は、「米国は、もし政府軍がこの武装部隊と何らかの軍事衝突に入り、その活動を妨害した場合には、政府軍を攻撃すると発表した。私は、テーブルに座ってシリア軍、武装部隊、そしてクルド人が参加して全てを検討することで合意した方が簡単なのではないかと問いかけた。またイラクのクルド人や軍をテロリストとの共同の戦いに誘い込むのも悪くない。なぜなら『イスラム国(IS)』は、全領土を占領しつつある組織だからだ」と述べ、しかし「残念なことに米国にはその用意がない」と指摘した。
またラヴロフ外相は、「米国は自分たちが準備した戦闘員をシリア軍が攻撃しなければ、シリア軍の拠点を攻撃することはないと語っている。率直に言えば、『間違える』のは非常に簡単だ。思い出してみよう。シリアに米国人はいない。アフガニスタンには米国人がおり、無人機と諜報データを使用したにもかかわらず、アフガニスタンの反政府武装勢力タリバンやテロ組織アルカイダの代わりに結婚式や子供たちが乗ったスクールバスが爆撃されたことがたくさんあった。米国人が『地上』にいない状況で、アフガニスタンで起こったような間違いが起こるのは、非常に簡単なことだと思う。私は米国務長官に、何らかの取り返しのつかないミスが、後に誰もコントロールできないほどのレベルにまで状況を『爆発』させる恐れがあると率直に警告した」と語った。
ラヴロフ外相は、中東の「ホットスポット」に外部から部隊を派遣しようとする試みが良い結果をもたらすことはない、との考えを表した。