世界は来年までに石油の海に漬かる

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世界規模で石油の供給はここ1年、1バレルあたりの価格が3桁から50ドルまで下落したにもかかわらず「恐ろしい勢いで」増えている。国際エネルギー機関が毎月発表する最新の報告書は、このように書いている。

過剰供給の結果、供給の余剰は2015年第2四半期で日量300万バレルにまで達した。これだけの数値に達したのは1998年以来初めて。

国際エネルギー機関は「市場価格の回復は明らかに開始されたが、このプロセスはおそらく間延びし、過剰供給傾向は2016年になっても残存する」と書いている。

グローバルな余剰石油は経済協力開発機構諸国でもますます備蓄を増やしており、記録的数値とされていた2100万バレルの数値をはるかに超える史上最大の29億バレルに達している。

ただし世界の原油需要の伸びも期待値よりも迅速に拡大しており、国際エネルギー機関の予測では今年2015年には日量160万バレル分拡大するものとされている。この数値は過去5年で最も早い伸びを示している。

石油取引所は国際エネルギー機関のこの報告書に「拡大」で反応を示した。ブローカーらが国際エネルギー機関の報告書にある需要拡大の迅速化のほうに注意を払った結果だ。

石油輸出国機構(OPEC)は現在、日量3180万バレル近く(過去3年で最大の数値)を供給しているが、採掘は鈍化しつつあり、2016年には2008年以来初めて縮小へと転じる。国際エネルギー機関の予測ではこれは米国、カナダ、ブラジル、ロシアの動向に合わせての傾向。

それでも国際エネルギー機関のこの予測は、イランの輸出が制裁解除でこれから拡大することを考慮には入れていない。7月に世界の大国がイランと交わした合意によって禁輸解除となれば、石油の余剰供給傾向は来年どころか再来年の2017年まで続くだろう。

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