北朝鮮のウランを使って再び世界を脅かす米国

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米ワシントンにあるジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院付属韓米研究所は12日、北朝鮮が同国平山(ピョンサン)にあるウランの生産・加工施設を近代化しており、この施設で生産されたものは、核兵器の製造に利用することが可能だとする報告書を発表した。なお報告書は、人工衛星が撮影した北朝鮮領土の写真の分析に基づいて作成された。

これについてロシア科学アカデミー極東研究所朝鮮課のアレクサンドル・ヴォロンツォフ所長は、ラジオ「スプートニク」からのインタビューで、次のようにコメントしている。

「最新情報に関する評価は異なっている。これらの評価は、米朝関係の一般的な性質を文脈に理解する必要がある。率直に言えばそれはネガティブなもので、実質的な交渉の可能性を無視して北朝鮮を制裁で抑圧し、北朝鮮の政権を転覆させるために米国が最近数年間一貫して行ってきた路線を文脈に考える必要があるということだ。米国は、交渉に関する何らかの提案を行ってはいる。例えば、『初めに貴方たちが武装解除してください、その後で私たちは貴方たちと話をします』といったようなものだ。だが北朝鮮にこのような冗談は通じない。もちろん北朝鮮が天然ウラン開発を強化しているという情報の信憑性を確かめる必要はある。しかし単純な疑問がわく。それは、北朝鮮のウラン加工・濃縮能力に関するものだ。天然ウランを増産するのは可能だが、それをその後どこかで加工する必要がある。専門家たちは北朝鮮のウラン加工・濃縮能力を知っている。私にはそれらの能力が高まるとの確信はない。ではなぜ、天然ウランを増産するのだろうか?」

モスクワ国際関係大学のアンドレイ・イワノフ上級研究員は、北朝鮮がウランの生産や加工を拡大するという情報は、米国が北朝鮮には秘密のウランプログラムがあるとして非難し、北朝鮮が普通の開かれた国となるプロセスを頓挫させた2000年代初頭の出来事を連想させると指摘し、次のように語っている。

「北朝鮮は2000年代初め、国際機関と積極的に協力していた。北朝鮮は自国の核プログラムを国際原子力機関(IAEA)の厳しい管理下に置くことに同意し、それと引き換えに火力発電所用の燃料や軽水炉建設への協力を得た。軽水炉の基礎が築かれ、次の段階として北朝鮮に軽水炉やそのモンタージュが渡されるはずだったその時に、米国が突然、北朝鮮にはIAEAの管理下に置かれているプルトニウム核プログラムの他に、あたかももう一つの秘密のウラン濃縮プログラムがあるとして北朝鮮を非難した。米国はその証拠を提示しなかった。北朝鮮がIAEAとの協力を止め、核爆弾を使った実験を行った後、なおそれはウラン型ではなくプルトニウム型だったが、韓国外務省の高官の1人が私に対して、北朝鮮に軍事的なウランプログラムがあるという証拠を米国が持っていたことは一度もなかったことを認めた。しかし北朝鮮に軽水炉を建設することは失敗した。これは北朝鮮経済を抑圧するという米国の計画に上手く融合した。実際には米国一国のみで北朝鮮を抑圧することはできなかったが、その代わりに、北朝鮮にプルトニウム型原子爆弾を製造させることになった。北朝鮮はその後、いずれにせよ対北朝鮮制裁が解除されることはないことを理解し、ウランの生産および濃縮プログラムの発展を開始した。しかしよく知られているように、北朝鮮のウラン濃縮レベルは低く、このようなウランは学術研究や医療に用いることしかできず、核兵器の製造に用いるのは無理だ。ジョンズ・ホプキンス大学の今回の報告は、北朝鮮がウラン兵器の製造開始を決意したことを意味しているのだろうか?恐らくそんなことはないだろう。北朝鮮がウラン兵器よりも強力なプルトニウム型原子爆弾の製造をすでに習得したとしたら、なぜウラン兵器を製造する必要があるだろうか?加えて、北朝鮮には核兵器の製造を拡大する必要はない。北朝鮮は、どこかの国を核攻撃しようとはしていない。なぜならすぐに一掃されることが分かっているからだ。そのため北朝鮮の攻撃に関する今回の『恐ろしい話』も、2000年代初頭に報じられたものと同じく、国を改革し、国を国際的な孤立から抜け出させようとしている北朝鮮指導部の威信を失墜させるためのものである可能性も排除できない」。

イワノフ研究員は、一言で言って、北朝鮮の攻撃的性について急いで結論を出したり非難する必要はないとの考えを表している。

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