オディエルノ参謀総長は、「ロシアは一連の原因から非常に危険だ。それは何よりもまず、ロシアは我々にとって敵となりうる他の国よりも入念な準備ができているからだ」と述べ、ロシアには「ウクライナでかなり複雑な作戦を行うシリアスな可能性を持っている」との見方を示している。
これより以前、米軍部はロシアを米国にとっての主たる脅威と呼んでいた。7月、デボラ・ジェイム米空軍長官はロシアを「国家安全保障の最大の脅威」ととらえていることを認めている。この発言の後、その時点では海兵隊総司令官だったジョゼフ・ダンフォード統合参謀本部議長(7月末に就任)も同様の立場を示している。米軍司令官候補とされているマーク・ミラー将軍も、ロシアを「主たる脅威」と呼んだ。
米大統領府は当時、ダンフォード氏の発言から距離を置く態度をとった。オバマ政権は、ダンフォード氏の見解は大統領とその側近の見解を反映したものではないと説明を行なった。
米国務省内でもこうした米軍人らの見解は支持されていない。ケリー国務長官はロシアとの意見の食い違いがあることは認める一方で、これは「生命に関わる脅威」ではないと強調している。