ウクライナのヴェスチ紙によると、ウクライナの地域開発省と保健省にはすでに室内温度の基準を見直すよう指示が出されたという。
専門家のアレクサンドル・オフリメンコ氏は、ヴェスチ紙に、「ウクライナ政府は実際に大幅な節約を行っているが、住宅の室内はそれほど寒くはならないだろう。しかし人々は引き上げられた新たな料金表に従って『寒さ』に対して暖房費を支払うことになる」と語った。
オフリメンコ氏によると、住宅の暖房システムは人工的に温度を下げるようにつくられていないため、暖房網の事故が増える恐れがあるという。
先にウクライナのヤツェニュク首相は、ウクライナのエネルギー部門は危機的状況にあり、エネルギー省や国営企業はこの後迎える冬を暖かく過ごすことを国民に保証することはできないと発表した。ウクライナ・エネルギー省は、暖房シーズンに備えた機器管理本部を設置した。
ウクライナはドンバスでの紛争により、鉱山の大半を失った。ウクライナ政府の管理が及んでいない地域には、最も収益性の高い鉱山があり、ウクライナ政府の管理下に残った企業は、火力発電所で利用するのには適さない石炭ガスを生産している。