外務次官は、「我々には、米国が欧州でMDシステムの配備を続ける理由が見当たらない。しかもこれほど急速なペースで、ロシア領土へ明確に影を映しながら行われている」と指摘した。
欧州を弾道ミサイルから確実に守るであろう米国の欧州MD配備計画は、露米関係の主要問題の一つとなっている。
米当局は何度も、欧州MDはロシアとその戦略ポテンシャルを対象としたものではなく、ミサイル防衛分野における協力は、米国、北大西洋条約機構(NATO)、そしてロシアの利益になると発表している。
一方でロシア側は、欧州MDがロシアを対象としていないことを言葉ではなく、法的拘束力のある文書に記すよう求めている。
なおNATOはロシアに対して、MDシステムがロシア軍の核抑止力に対して用いられることはないとの言葉を信じるよう呼びかけている。