日本は、EUや米国に続いて、一連のロシアの官僚や銀行に対し制裁措置を導入し、数多くの合意遂行を凍結させた。
これについてナカイ氏は、次のようにコメントした―
「ロシアに対する日本政府の制裁は、現実的には大きな効果はないが、心理的な効果がかなり大きい。そうした事から現在、政府が導入した制裁に反してロシアに投資しようという企業は少ない。その意味で、ロシア国内の日本企業にとって、今の状況は快いものではない。
とはいえ、例えばインドやベトナムあるいはブラジルと同様にロシアは、経済成長の大きなポテンシャルを持つ巨大な国であり、たくさんの日本企業は、ロシアに将来の市場を見ている。
ルーブル安には、よい面と悪い面、二つの側面がある。自動車輸出メーカーにとっては、ルーブル下落は大きな打撃だが、投資家から見ると、好ましい条件だ。
現在日本側は、製薬・医療産業、食品業、農業そしてインフラ整備といった領域でのロシアとの協力を強化したいと望んでいる。
しかし現在のような政治的外交的関係の諸条件においては、ビジネス協力の活性化実現は困難だ。日ロの政府間関係を一日も早く改善する必要がある。実業界にとって、それが特別に重要なことになるだろう。」