チェコの政治学者で平和運動家のヤン・ミクラス氏は、ラジオ・スプートニクのインタビューに応じた中で「米国の戦闘機が隣に置かれても、チェコ人の暮らしには、ちっとも平穏がもたらされない」と指摘し、次のように続けたー
「私は個人的に、米国のそうした考えに抗議する。今の時代に、欧州に米国の戦闘機が置かれるなど、アナクロニズムもいいところだ。米国の目的は、状況を緊張させ、ロシアに圧力を加えることだ。秋にチェコ領内を通って、再び米軍『ドナウ行軍』が実施される。我々チェコ人は、自分達に何の関係もない米軍の行進にまたつき合わされるのだ。」
次にラジオ・スプートニク記者は、ミクラス氏に対し「米国防総省は、チェコの新聞雑誌の中で、東欧を『ロシアの侵略政策』から守る必要があると言っているが、これをどう思うか?」聞いてみたー
「私が言いたいのは、ウクライナで起きたすべては、米国に直接責任があるという事だ。マイダン(キエフの広場での抗議行動)を使ってすべてを行うために、米国が50億ドルを投入したことは、誰にとっても秘密ではない。そして今彼らは、ウクライナ情勢を、彼らが始めた地政学的戦いにおいて、ロシアに圧力をかける手段として利用している。
ここで思い起こされるのは、マイダンの騒乱が、当時のヤヌコヴィチ大統領が、EUとの連合を拒絶し、ユーラシア経済同盟に目を向けた後、生じたという事実だ。米国は単に、ロシアとウクライナの同盟を許せなかったのだ。ロシアとカザフスタン、ベラルーシ、キルギス及びアルメニアの間に形成されつつあるような同盟が、ウクライナとの間にできるのを認めたくなかったのだ。
一方ポロシェンコ現大統領は、西欧の人々を故意に怯えさせ、反ロシアを強く主張しながら、彼らを操ろうとしている。彼の論拠は御伽噺めいて見えるにもかかわらず、それは完全に現実的な米国からの完全な軍事援助に姿を変えつつある。欧州のどこかに現れる、ステルス戦闘機F-22がまさにそのよい例である。」