カナヴェロ医師と一緒に手術を行うのは、中国ハルビン医科大学の外科医ジェン・シャオピン(任暁平)氏で、カナヴェロ医師は、彼について次のように紹介している-
「任医師は、こうしたプロジェクトを率いる能力を持った世界でただ一人の人物だ。免疫系の拒絶反応や中枢神経の回復などに関する分野での仕事ぶりを評価し、私は彼をパートナーに選んだ」。
現在までに任氏のチームは、マウスを使って約千回の頭部移植手術を行っている。その際、移植後のマウスが生存した最高記録は1日だ。任氏のチームが初めてマウスでの頭部移植手術に成功したのは、2013年の事だった。
世界初の人体の頭部移植手術は、世界中で倫理面も含め、様々な論議を呼んでいる。
カナヴェロ及び任医師の患者となるのは、ロシア中部ウラジーミル州のプログラマー、ワレーリイ・スピリドノフ氏(30歳)で、氏は脊髄性筋萎縮症など遺伝的に引き起こされる難病に苦しんでいる。