ナバラ大(スペイン)のミゲル・マルティネス・ゴンザレス氏の研究チームはスペインの高齢女性4000人余りに「食の実験」に参加してもらい、経過を観察した。
地中海の食文化をもとに、3種類の食事療法を試してもらった。一つはオリーブオイルの多用。一つはくるみの多用。一つは欧州式の簡単な食事、ただし油控えめ。2003年から2009年の6年間、健康状態を観察し、乳癌の発生を追った。
結果、オリーブオイル組は、通常より68%も乳癌の発症率が低かった。くるみ組は通常より多くも少なくもなかった。
乳癌を患った調査対象者の総数が少なく、確度100%で「発症率の低減はオリーブオイルによるもの」とは言えない、とは研究チーム自身も認めるところであるが、これらを組み合わせれば女性の健康が改善することは疑いない、とのこと。