平均気温の上昇は炭酸ガスの放出量の拡大と海洋の自然のプロセスである「エルニーニョ現象」が合わさっておきる。エルニーニョ現象とは、太平洋の赤道直下の水域で海面の温度が上がり、暖められた海水が東の方角に移動する際に起こる。エルニーニョ現象は平均で5年毎に発生し、気象に著しい影響を与え、旱魃で苦しんでいた地域には大雨をふらせ、逆に大雨に見舞われていた地域には旱魃をもたらす。
英国気象台のアダム・スケイフ教授は「これは地球の気象にとっては一度に複数の変化が同時進行するという、重要なターニングポイントだ」と語る。
現在、学者らの予測では、2016年、2017年はアジアと豪州で旱魃が発生するが、一方で北米、南米では豪雨に見舞われる。欧州北部ではこれからの数年は夏は低温となる。英気象台の予報では英国の今年の冬は記録的な寒さと降雪に見舞われる。