これまでの発表では、英空軍は英国空域近くを飛行するロシアの軍用機を数回にわたって随伴している。
フェロン国防相は、テレビ「スカイニュース」が14日放映した英空軍についてのドキュメント映画のなかで、「彼ら(ロシア軍用機)は航空管制サービスの呼びかけにも、我々のパイロットにも答えない」と語り、「これは度を越した、場所を取り違えた現われであり、脅かし、我々をいらだたせようとするものだ」と指摘している。
これまでの報道では、英空軍の戦闘機は英国空域近くに飛来したロシア軍用機に随伴するため、ここ5年で40回以上も発進している。こうした事件の状況は全て機密扱いにされているものの、フェロン国防省は、いずれのケースでもロシア側は空域の境界侵犯は行っていないことを認めている。
露空軍ヴィクトル・ボンダレフ総司令官はこうしたニュース報道についてロシアとの国境付近にNATOが兵力を増強させている事実から注意を逸らす目的で「投げ込まれた」ものと評した。
ウクライナ情勢を受けてNATOは一連の措置をとり、これを加盟国の安全確保のためと説明している。バルト諸国の航空パトロールが強化され、レーダー機を搭載した航空機がポーランド、ルーマニア上空を定期的に飛行しているほか、バルト海、地中海にはNATOの追加船団が配備された。
このほか、NATOは常時配置兵員の増強、演習プログラムの拡大、早期通報システムの強化を明らかにしている。