「イラン・プレス」紙のエマド・アブシェナス編集長はラジオ「スプートニク」ペルシャ語課からのインタビューに対して、西側が今恩恵にあずかっているのは自らが中東で展開した破壊政策の賜物だと指摘し、そうした誤った政策がテロリストらの温床となったと批判している。アブシェナス氏は、今日イランでもシリア危機解決の方策としてプーチン大統領のプランに代わるものはないという見方がなされているとして、次のように語っている。
「シリア危機のシナリオを書き、それを演出しているのは西側自身だ。中東で起きた危機のあらゆる結果の主たる原因も西側であり、その西側は中東諸国に自国の国益を押し付けようとしている。西側の目的は自らのプランをシリアとイラクにおいて実現化することで、リビアではこれがうまくいった。
ロシアとイランの立場はシリア紛争、イラク危機の当初から一致している。それはシリア国民が選んだシリアの合法的政府を支持することだ。イランもロシアもこれをおいて、シリア危機を解決する代替的、平和的な対話はありえないという点で一致している。
このほかイランとロシアの間にはこの地域におけるテロ対策の非公開の合意が存在する。それは地域のあらゆる国が一丸となってテロ撲滅の協力を国際レベルで行うというものだ。こうした諸国の団結なくして中東地域のテロ対策は不可能だ。しかも今、急進主義の『触覚』はすでに欧州諸国の国境を越えている。
ロシアとイランの立場はこの問題においては全く一致している。それだけでなく、両国は中東地域におけるテロ対策の大きなポテンシャルを有している。」
プーチン大統領のシリア危機解決プランは「イスラム国」に対抗する、広範な反テロ戦線を組み、その中央にシリアとイラク両軍の軍人、およびクルド人を据えるというものだ。プランにはさらに、アサド大統領は政権に残り、国際協力を得て、新たな連立政府を立ち上げることも提案されている。