30歳のスピリドノフさんは、珍しい難病「脊髄性筋萎縮症」を患っており、車椅子生活を送っている。スピリドノフさんはプログラマーで、ハイテクに精通している。もしかしたらそのため、このような難しい手術を決意したのかもしれない。
「頭部移植の規模ならびに複雑さは、他のどの外科手術とも比較することはできません!私は手術時間がどのくらいかかるのか想像することさえもできません!このような手術の成功は、医学史の歴史的段階となり、医学の全分野の発展に強力な推進力を与えるでしょう。これは生死の境にある難病の患者の命を救うことを可能とします。多くの患者が、自分の命を延長するチャンスを得ることができるのです。医学的な実践結果はまだありませんが、理論的には可能です」。
シャオピン氏は1990年代末にルイビル大学マイクロサージャリーセンターの学者たちと一緒に、生体組織の移植が十分に現実的であることを証明した。そしてその後、初めて人間の顔面移植が実施された。シャオピン氏はこの事実を、頭部移植手術の実施に向けた大きな一歩だと指摘している。シャオピン氏は、すでに20年以上同分野に取り組んでいる。
人間の頭部を移植するという案は、社会で様々な捉え方をされている。このような手術は原則的に可能であるが、成功しないと考える人もいれば、「冒険だ」と言う人たちもいる。シャオピン氏は次のように語っている-
頭部移植手術が実施された場合、手術の時間は36時間以上、手術費用は1100万ドルになるとみられている。シャオピン氏によると、患者の体から切り離された頭部は、特殊な生物学的接着剤でドナーの体につけられる。縫合後、患者は1ヶ月にわたって人工的なこん睡状態に置かれる。強力な免疫抑制剤が、他人の臓器を移植した際の拒絶反応を防止するのを助けるという。シャオピン氏は、頭部移植手術に向けた準備状況について、今後もラジオ「スプートニク」に伝えることを約束した。