重慶出身の女性作家ドゥ・フン氏の脳が死後取り出され、液体窒素に漬けられた。長い闘病の末亡くなったこの文学者は、未来における復活に望みをつないだ。
フン氏自身は、50年経っても生き返れる見込みは小さい、との考えだったが、その家族は12万ドルを対価に冷凍実験に参加することを承諾した。
人民日報によれば、実験の主体となるのは生命延長基金「アルコル」。脳は北京で冷凍されたあと、米国に送られ、そこで保管されるという。
基金「アルコル」は米国を本拠とする、世界最大の生態保存機関である。保管庫には139件の器官が保管されており、うちの6割が脳であるという。基金が責任を負うのは冷凍保存だけで、復活までが保証されているわけではないが、顧客は年々増加している。学界は一般的に復活を見越した冷凍保存というものに冷淡で、冷凍保存は疑似科学の一種に過ぎない、としている。