ハンガリーのヴィクトル・オルバン首相はクロアチア批判を強めている。首相によれば、クロアチアは移民を管理せず、国内を自由に通過させて、スロベニアまたはハンガリーに向かう移民の流れを放置している。クロアチアにシェンゲン協定に加入する資格がないことがまざまざと示された形だ。「セルビア-ハンガリー国境でとっているのと同様の方策をクロアチアに対してもとらなければならない」とハンガリー首相。
有刺鉄線柵はクロアチアとの国境、延長41kmにわたって構築される計画だ。
先にハンガリー当局はセルビアとの間に延長175kmの柵を張り巡らしている。また15日、移民・国境管理関連法が修正され、厳格化された。これにより移民の流れはクロアチアに逆流し出した。クロアチア内務省によれば、昨日中にクロアチア入りした移民の数は9200人に上っている。
国連は、ハンガリー政府の強硬な移民政策はEU諸国に対する義務に違反している疑いが強い、との声明を出している。
今年に入ってからEUには50万人もの難民が中東・北アフリカから押し寄せている。この数週間の奔流はすさまじく、ハンガリー、オーストリア、ドイツはシェンゲン協定に違反して国境管理を再開するに至った。移民のメインストリームはハンガリーを通っている。