環境保護局は、「我々は、今秋に自然を訪れる人たちに、クマの糞や毛をひろって、それを環境自然局の地域支部に届けるようお願いする」と発表した。
専門家たちにとっては、不純物が含まれていないクマのDNAサンプルを入手するこが重要だ。そのため、収集する際には、糞には直接手で触れないよう呼び掛けられている。集まったサンプルは、クマの健康状態や生息数を調べるために用いられるという。
このような調査方法は、ずいぶん前から世界中で使用されている。例えば、カナダの研究者たちは、ホッキョクグマを排せつ物と毛でモニタリングしている。絶滅危惧種のベンガルトラの生息数も、排せつ物を基に調査されるようになった。その他にも研究者たちは、ペンギンの生息数を糞を撮影することによってモニタリングしている。
ノルウェーではヒグマが絶滅危惧種に指定されている。2014年のデータによると、ヒグマの生息数は136頭(メス54頭、オス82頭)。スカンジナビアでは19世紀中ごろ、クマの生息数は4000-5000頭だった。