「現在、マスコミ報道で非常に多くのデマが流されているが、その多くが一切、現実と関わりを持っていない。こうした報道にいちいちコメントするのは馬鹿らしく、非建設的だ。」、とペスコフ大統領報道官が述べた。
今日、西側のマスコミは、ロシアは米国に対し、ロシア、イラン、アサド政権の政府軍とともに「イスラム国(IS)」の武装戦闘員に対する軍事キャンペーンを協調するよう提案する構えだと報じた。
ブルームバーグはロシア大統領府とロシア国防省に近い消息筋からの情報を引用という形で、米国がロシアとの協調行動をとるというロシア側からの提案を断った場合、シリアにあるIS武装戦闘員の陣地に空爆をかける準備を開始する計画と報じた。消息筋は、ロシア側にとって最も望ましいパターンは米国政権がロシア、イラン、シリア軍と軍事キャンペーンを協調させることに同意することだと語っている。
ブルームバーグの記者らは、ロシアの発案は9月28日、プーチン大統領が国連総会会議に出席するため、1日の日程でニューヨークを訪れる際に行われるオバマ米大統領との会談で中心議題になるだろうとの見方を示している。
戦略調査研究所で中東問題の上級アナリストをつとめるエレーナ・スポニナ氏はブルームバーグからのインタビューに対し、「ロシアは健全な志向が勝ち、オバマ氏がプーチン氏の伸ばした手を握ってくれるだろうと期待している。だがロシアは、それが成立しないかったとしても、いずれにせよ行動に移すだろう。」
ワシントンの匿名の情報筋がブルームバーグに語ったところでは、米国はロシアの軍用機との不慮の事故を避けるため、空爆についての協調行動を話し合う構えであるものの、米国もその連合国も現時点ではロシア側からは「具体的」な提案を受け取っていないとし、アサド政権の政府軍との相互関係については連合軍側は行う構えにはない。