中国海軍研究所の軍事専門家、ジャン・ジュンシェ氏は今日、環球時報紙上で、この情報が虚偽であることを断言した。同紙には次のように記されている。
「地中海に中国空母が派遣されているという情報は虚偽である。現実と合致しない。中国がシリアを支援するために軍艦を派遣することなど絶対にあり得ぬ。中国は、シリア国民の自由な選択を尊重し、軍事介入には参加せず、武力による政権交代も支持しない、という立場だ。その中国がシリアの内政に介入するために空母を派遣するなどあり得ない。中国はシリアの特定の個人またはグループの後見人ではない。中国は公平かつ客観的なアプローチを固持している」
プーチン大統領を含め、ロシア指導部は、これまで度々、「ロシア軍がシリアに軍事プレゼンスを持っている」との説を否定している。プーチン大統領によれば、ロシアのプレゼンスというのは「現時点では、シリア政府への武器供給、人員育成、国民向け人道支援」という形態をとっているに過ぎない。
ジャン・ジュンシェ氏によれば、地中海を舞台とした最後の演習では、中国海軍の戦艦152隻が参加した。たとえば、ミサイル駆逐艦「済南」、ミサイル巡洋艦「イーヤン」、総供給艦「千島湖」などだ。この船団は4ヶ月間にわたり船舶を護衛任務を行い、8月23日には世界巡洋を開始した。巡洋は5ヶ月にわたって続けられ、総航行距離は3万キロに上る。
「8月下旬から9月中旬にかけて152隻からなる中国船団はスーダン、エジプト、デンマークを歴訪し、現在はフィンランドを公式訪問している。今後はポーランド、米国、キューバ、メキシコなどの国を訪問する予定だ」とジャン・ジュンシェ氏。