これ以前に、ウクライナは25社のロシアの航空会社に対して制裁を発動した。ロシアの航空機は今年の10月25日から、ウクライナ上空を飛行することができない。定期便の停止についてはウクライナ内閣によって決定された。ウクライナのヤツェニュク首相は大きな航空会社、つまりアエロフロートとトランスアエロの飛行禁止を特に強調した。「ロシアの三色旗をつけたロシアの航空機は、ウクライナの空港で何もすることはできない」とヤツェニュク首相は述べた。
キエフ当局の、ロシアとの航空経路を絶つという決定に対して、クレムリンはこれを「狂気の沙汰」と呼んだ。ロシアの政治家たちの意見によれば、この決定は何よりもまずウクライナの航空輸送を衰退させ、会社を破産に導くだろう。そしてウクライナが国際的な義務に反しているとみなしている。
もしロシアがウクライナの航空会社に対し領空通過を禁止し、やむを得ずウクライナに対し対抗措置をとらねばならなくなるとしたら、これはなによりもまずウクライナ国民自身の生活が難しくなる。一番安価な航空券は、例えばキエフからアジア諸国の大都市行きだとしたら、ロシアのS7航空やユーテイル、あるいはアエロフロートの券が安い。ウクライナの国際線も、アジアにはやはりロシアを経由して飛行している。ロシアが自国の領空通過を禁止すれば、キエフに住む人は東京へ飛ぶのにリガやドバイを経由せねばならず、そうなれば最も速くて安い飛行ルート、つまりモスクワ経由は、選択肢からはずされることになる。