第70回国連総会の一般討論で、ウクライナのポロシェンコ大統領が演説した。ポロシェンコ大統領は「ウクライナは現在、国連憲章の基本的規範の違反とロシア側からの侵略に苦しんでいる」と述べた。またポロシェンコ大統領は、国連安全保障理事会常任理事国の拒否権の制限も呼びかけた。
ポロシェンコ大統領は、「我々の組織(国連)の集団の声は、はっきりと聞こえなければならない。ウクライナは、最終的には廃止となる拒否権の段階的な制限を求める」と述べた。
ポロシェンコ大統領はまた、2016年4月に、チェルノブイリ原子力発電所での事故から30年に関する国連総会の特別セッションを招集することも提案した。なおロシア代表団は、ポロシェンコ大統領の演説中に退席した。
ロシア代表団は、28日の開発サミットでポロシェンコ大統領が演説した時にも退席した。ロシア外務省高官は、「我々は、発表されていた総会のテーマと全く一致しない露骨に政治色が加えられた攻撃的な発言に対する抗議の印として退席した」と語った。ロシアのマスコミによると、会場にはロシアの外交官1人だけが残った。高官は、代表団の席に1人の外交官が残った理由について、「ロシア側には、自分たちの相手の話を聞き、彼らの演説にも注目する習慣がある」と説明した。