シリア議会のハレド・アル・アッブド議長は、通信社「スプートニク」に対し、ロシアがテロリストとの戦いに参加することで、シリア危機に終止符が打たれると述べ、次のように語った‐
「国連総会におけるウラジーミル・プーチン大統領の発言を注意深く聞いていた人は、ロシア大統領が、地域でテロと戦う本物の新たな連合の創設を主張していることが分かったはずだ。これは開かれた連合であり、この連合は、全ての国のあらゆる参加を歓迎している。またこの連合は、オバマ大統領が米国のために一連の国々を『奉仕』させるためにつくった西側の閉じられた連合とは違って透明性のある活動を行う。
ロシアの同僚たちの行動は、シリアの出来事における完全に新たな段階だ。これを予想した者は誰もいなかった。アサド大統領は、テロと戦うために軍事支援を要請した。我々は、シリア大統領の要請を理解しなければならない。ロシアからの軍事支援は、これまでも常に行われていた。最近数年間もそうだ。アサド大統領は、シリア軍の最高司令官でもある。アサド大統領には、シリア軍のために外国に軍事支援を要請する完全な権利がある。シリア憲法によると、この件で議会の承認を得る必要はない。
シリア危機は終わりに近づいている。これは非常に過酷な段階だ。私たちは望んでいないが、恐らく全当事者の血が流れるだろう。しかし、もう終わる!これは、ロシアの参加、そしてロシアによるシリア軍への支援の結果だ。米国には、何も残されていない。我々の連合に加わるしかない。ロシアの軍事的および政治的圧力は、我々の反テロ連合(ロシアーシリアーイラン)を成功へ導くだろう。
なお、テロ組織『IS(イスラム国)』と戦うための調整センターについてだが、このセンターをシリアではなく、イラクにつくるというプーチン大統領の行動を、我々は、ロシアがシリアだけでなく、地域全体に取り組んでいることを世界に示すための試みだと考えている。ロシアには、一国だけではなく、地域全体の安全保障が必要なのだ」。