諸外国の武官及びジャーナリストを対象にしたブリーフィングでカルタポフ上級大将は、「誰かが居住区のインフラを計画的に破壊したという印象を受ける」と述べ、こんなことでは欧州へ押し寄せる難民の数は増える一方だと指摘した。
「同僚に向かって、どの施設に空爆を行なうべきかを説くのは我々の規則ではない。だが10月11日に居住区テル・アラムに有志連合が行なった空爆は火力発電所と変電所を破壊した。」
これによりアレッポの病院、学校、住居の全てが停電状態となり、給水ステーション、下水施設も稼動していない。現地の気温は30度で、発電所破壊による影響は深刻なものが予想されている。
「我々のパートナーらは火力発電所が一昼夜8時間しか稼動していなかった事実を知らなかったわけはない。それでも空爆は数日間にわたって行なわれ、10月11日、同火力発電所はとうとう完全に稼動できなくなってしまった。」
「誰かが居住区のインフラを計画的に破壊し、一般市民が住めない状況を作り出そうとしたという印象を受ける。このために生存のための条件を奪われた市民は居住区を捨て、こうして欧州への難民が膨れ上がっていくのだ。」
カルタポロフ大将はさらに、シリアとヨルダンの国境で空爆で破壊され、廃墟となった居住区の残骸が見つかったことを明らかにした。
ロシア軍の空爆については、カルタポロフ大将は、空爆はこれ以上ないほど正確に行なわれていると語っている。
カルタポロフ大将はブリーフィングに集まった外国の武官、記者団に対し、米軍主導の有志連合が使用している地図を公開した。地図にはイスラム教寺院、文化施設、エネルギー関連施設、給水施設など、民間人の生活に欠かせない施設が全て記載されている。