31日には抗議運動の締めくくりとしてマルサラでマニフェストが発表される予定。運動の組織者は「No Muos」地域委員会。抗議に参加するために、パレルモ、カターニア、メッシーナ、ラグーザ、ニシェーミといった都市から参加者が集まった。
運動体の調整役キヤラ・パラディノ氏は語る。「シチリアが軍事的な実験のための基地になってしまうかもしれない。そしてそこで、軍事インフラの建設や、殲滅方法の策定が行なわれ、シチリアの豊かな自然、環境、住民の健康が損ねられるかもしれない」。
24日には運動体「No Guerra No Nato」がナポリで抗議運動を行なった。アレックス・ザノテッリ氏が明かした。26日にはローマで「No Guerra No Nato」イタリア全国委員会が「イタリアのために戦争に反対し、中立なヨーロッパに賛成する」と題された国際会議を主催。30日にはパレルモで反戦集会「Festa No War」が開かれた。
先にサルディニアでも抗議行動が行なわれた。サルディニアにはイタリアの軍事基地の61%が集中し、欧州最大の軍事集積地となっている。情勢は緊迫しており、ふだん政治的立場を異にしているイタリア議会議員団が一致してイタリア国防省のロベルタ・ピノッティ大臣に対し、NATO演習が地域経済や住民の健康に与える影響を調査するよう要求した。サルディニアは軍事基地の国外撤去を求めている。
運動体「No Guerra No Nato」主催者の一人で核技術の専門家マッシモ・ズッケッティ氏はスプートニク・イタリアの取材に対し次のように述べた。
In Sicilia NATO/USA provano la guerra a Putin https://t.co/RTWMWVidIL pic.twitter.com/QQUvheTTKA
— La Voce dell'Isola (@LaVocedellIsola) 21 октября 2015
「今回の演習は、演習を実施するNATOの将官たちにしか利益をもたらさないと思う。彼らは当初、演習をサルディニアで行おうとしたが、住民が激しく反対した。すると彼らはシチリアに矛先を向けた。シチリアもまた、Muosなどの諜報機器や基地関連施設で一杯になっている場所だ。我々はそれらの展開に断固として反対している。おそらくイタリア国民の95%が反対だろう。もうこんなものはたくさんだ」