「彼らはシリアの反体制派戦闘員に対しある種の支援を送り、訓練、助言を行う」。大統領府のアーネスト報道官が発表した。
国防総省のマイケル・マルフ元分析官によれば、これは米国が、自分が一体なにを最終目標に置いて行動しているのか理解していないということの証左の一つである。「むろん彼らはシリア政府と行動を調整したりもしない」と同氏。
先週イラクで捕虜の解放の際に米国軍人が一人死亡した。
大統領府によれば、クルド人が主導する作戦中の事故だった。米兵らは「付近に」いただけだったという。多くの人が、それは詭弁だ、と見ている。
しかし、その課題のいかんによらず、米軍のイラク駐留とシリア駐留は別個の問題である。何しろシリアへは、アサド政権の招きなしに米兵が派遣されているのだ。
「シリアに兵を送る、とは言うが、米国はその行動をシリア政府と調整してはいない。米国は単に、自ら必要と考えるところのことを行う。アサド政府の許可も、国連の委任もなしにだ」とマルフ氏。
いずれシリア軍との直接的な交戦が始まるかもしれない。シリアの地上および空中でISと戦うすべての戦力が十分な調整のもとに行動していけるのかどうか、相互に衝突せずに済むかどうか、予断は許されない。