火星は地球のような磁場を持たない。そのため火星の大気は、太陽フレア時に放出される荷電粒子および太陽紫外線にさらされている。
MAVEN の探査機は、2015年3月8日の太陽フレアの際、火星の放出する酸素および二酸化炭素イオンの数が急激に増加したことを確認した。
火星の大気はこのように、太陽によって「吹き飛ばされた」もののようだ。数十億年前の話。
これを踏まえた上で最大の難問となるのが、水はどこに行ってしまったのか、ということ。大気とともに宇宙空間に逃げ出してしまったのか、それとも固体の状態で火星の表面にとどまっているのか。