世界アンチ・ドーピング機関の報告書、未検証の情報源とロシアのスポーツ相が批判

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世界アンチ・ドーピング機関は国際陸上競技連盟に対し、2016年のリオデジャネイロ五輪をも含めた、近々開催される全ての競技にロシア人選手の出場停止勧告を行った。

ロシアのムトコ・スポーツ相はこの勧告について、世界アンチ・ドーピング機関のパウンド委員長は自分の全権を拡大解釈しすぎだとの見解を表した。

ムトコ・スポーツ相はRTテレビからのインタビューに答えたなかで、「実際に世界アンチ・ドーピング機関の報告書もあり、機関の全権をいささか拡大したパウンド氏の見解もある」と語っている。

ムトコ・スポーツ相は、パウンド委員長が発言したロシアのドーピング対策への評価は非常に政治的性格を孕んだものとの見方を示している。

ムトコ・スポーツ相は世界アンチ・ドーピング機関がそれを元に結論を出したという情報ソースについて、懐疑的性格を持ったものと指摘し、次のように語っている。

「報告書をごらんになれば、世界アンチ・ドーピング機関が引用しているのが調べられてもいない情報ソースであり、事実かどうかも明らかにされていないことがわかります。今、取り上げられているのはすべてあて推量なのです。」

ムトコ・スポーツ相は、ロシアはユネスコのドーピング対策憲章を2006年に批准していることに注意を促した。

報告書に記された結論をもとに、世界アンチ・ドーピング機関はモスクワにあるアンチ・ドーピング実験室が1400例以上のドーピングテストの結果を処分した疑いがあるとして、そのライセンスを取り消すよう求めている。これに対し、ムトコ大臣はモスクワ・ドーピング実験室の活動は国際的な諸機関の監視のもとに行われてきたと指摘し、次のように語っている。

「2009年からの5年、我々はIOCの指導、世界アンチ・ドーピング機関の指導のもとにドーピング対策で実に多くの作業を行ってきました。」

ムトコ大臣は、ロシア人選手らは世界陸上選手権、世界水泳選手権、オリンピック、パラリンピックのような非常に大掛かりな国際競技で検査を受けてきたとして、さらに次のように語っている。

「ロシア人選手らに対しては年間およそ1万5千回のドーピング検査が行われており、選手の約2%があらゆる委員会の介入なしにロシアのドーピング対策機関によって資格を剥奪されています。ですからこうした責任追及はあまりに捏造されたものです。なぜなら今日、ロシアのアンチ・ドーピング機関は独立した存在で、世界アンチ・ドーピング機関に対して垂直にこれに従うものであるため、これは全くもって捏造されたあて推量に他なりません。」

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