「遠隔自爆テロ探知システム( SSBDS)」という装置が米国防総省即席爆発装置統合対策局によって開発され、2012年にはアフガニスタンで実用されている。
SSBDSは中・長波長赤外領域放射線センサー並びにテラヘルツ領域放射線センサー、可視光カメラから成る。
新型SSBDSの審査が今週初め、フォートベルボア基地で行われた。装置が人間に向けられると、三種類の画像が表示される。まず、赤外領域放射線センサーより、粒子の粗い白黒画像。テラヘルツ周波より、明るいオレンジ色の画像。そして、カメラより、通常の画像。白またはオレンジ色一色に見えなければならないところ、自爆ベルトがあると暗い斑点または帯として見える。訓練を積んだオペレーターの目には、すぐにその異常がそれと察せられるという。
この装置は大型である。それぞれの計器が、高さ1mに達する。現状、携帯版の製作は不可能だ。SSBDSはむしろ、空港や競技場、コンサートホールなどの公共施設への設置を勧められている。
当初は軍事基地の防御に使われるはずだったが、パリ連続テロを受け、大都市での利用が検討されるようになった。今のところ値段も100万ドル近い。しかし計器はシリーズ生産される部品から成っている。そのため、大量生産が始まれば値段は下がる。