より正確を期せば、これは世界各地の平均気温からの偏差を平均化したデータである。このデータは複数の気象観測期間が同時並行的にとっている。先述のNOAAに加え、NASAのゴダード宇宙科学研究所(GISS)、英国気象庁などが有名だ。それぞれのデータ加工法は微妙に異なるので、時系列が不一致になる。そうしたデータを全て合算すると、2015年10月はこれまでの記録を大きく上回った。
たとえば、NOAAのデータでは、それまでの各月の記録は20世紀の平均気温に対して+0,88°C, +0,89°C, +0,91°Cであったが、10月については一挙に+0,98°Cであった。GISSのデータでは、10月の異常高温は+1,04°Cで、このデータで月あたりの気温偏差が心理的影響の大きい1度の大台を超えたケースは初めて。
気象の専門家らにとっては、この記録は異常な暑さであった2015年と並び、サプライズではなかったという。