RTによれば、編集部の雰囲気は緊張しており、多くの職員がカメラに証言するのを拒んでいるが、それでもやはり、知ったことを社会に伝えたがっていた。
「車列を派遣したトルコの人たちは、結果的に武器が『イスラム国(IS)』の手にわたることを知っていた。そこにはISの旗があった。それはトルコ国境からもよく見えた」。RTが同紙指導部の言葉としてサイト上で伝えた。
トルコ政府はクムフリエットの報道のあと、矛盾した発表を行った。はじめ武器は自由シリア軍向けだと発表し、のちに供給の事実そのものを否定しだした。さらにのちには、武器はトルコ系民族向けのものだと説明した。
「政府にトルコ系民族とは何者だ、と聞けば、きっと『仲間だ』との答えが返るだろう」。クムフリエット職員の言葉をRTが伝えた。
シリアでトルコ政府支持派の蜂起勢力を個人的に取材したクムフリエット記者は、トルコ政府はテロリストの見分け方を知らないと指摘し、「ISとそれ以外の組織に違いなどない。それは名前の問題に過ぎないと思う」と語った。
「ISはトルコに違法に石油を送り、トルコ領内で搬送している。今やそれは周知の事実だ。しかし、トルコ政府がそれを知らないでいたということが可能なのかどうか、大いに疑問だ」とクムフリエット職員。
木曜、クムフリエット紙のジャン・ジュンダル編集長およびエルデム・ギュル・アンカラ支局長は、「トルコ諜報局はシリアの過激派に武器を秘密供与していた」との調査報道がもとで、スパイ容疑で逮捕された。トルコのエルドアン大統領は報道直後に検察に対し、同紙および同紙の編集長を刑事告訴するよう要請していた。