アンタルヤの元市長ムスタファ・アカイディン議員は、11月30日に開かれた記者会見で、ロシアとトルコの関係悪化により、アンタルヤの観光分野は60億ドル、農業セクターは5億ドルの損失を被る可能性があると発表した。
議員は、トルコとロシアの関係をできるだけ早急に改善する必要があると強調した。また議員は、アンタルヤの町ガジパシャにある食料品を取り扱う卸売市場が閉鎖したことも明らかにした。議員は、国は余っている野菜や果物を貧しい人々に分け与えることができると指摘した。また議員は、地域の農家が、第三国経由でロシアへの輸出を続け、新た市場も模索する意向であると伝えた。
トルコ議会の議員で、アンタルヤ商工会議所の会頭を務めるチェティン・オスマン・ブダク氏は、ロシアからの観光客が減少したため、アンタルヤの観光産業は今年すでに収入の4分の1を失ったと発表した。ブダク氏によると、露土関係の危機はトルコ全土に及んだ。ブダク氏は、「トルコとロシア関係の危機が悪化したら、トルコの損失は年間200億ドルとなる可能性があり、これはGDPの3パーセントに相当する」と述べた。
11月28日、ロシアのプーチン大統領は、ロシアのスホイ24爆撃機がトルコに撃墜されたことを受け、国家安全保障措置と対トルコ特別経済措置に関する大統領令に署名した。