これに先駆けて11月13日に、外務省は非常勤職員の募集求人(専門分析員(アル・カーイダ,ISIL,中東,アフリカ,東南アジア等のテロ情勢))を掲載した。締め切りは明日必着だ。これが日本のインターネット上で論議を巻き起こしている。そもそも反テロ調査の専門家は、ネットで公募するべきではないというのが大方の意見だ。
ジャパン・タイムズは、「日本は、反テロ情報分析官をアルバイトで募集している」と報道。日本政府は、どれほど反テロに対して本気で知を結集しようとしているのか疑問を呈した。また、待遇の低さを指摘する声もある。NPO法人国際環境経済研究所所長の澤昭裕氏は自身のツイッターで、「非常勤でないと採用できない定員制度の硬直性。社会保険もなくて優秀な人材が集められるのだろうか」と指摘している。
非常勤でないと採用できない定員制度の硬直性。社会保険もなくて優秀な人材が集められるのだろうか。非常勤職員の募集(国際情報統括官組織 第二国際情報官室(専門分析員:アル・カーイダ,ISIL,中東,アフリカ等のテロ情勢)) | 外務省 https://t.co/qa0vkSOz3u
— 澤昭裕 (@sawaakihiro) 17 ноября 2015
外務省の募集内容によれば、勤務日は週3日。加入基準に満たないため、健康保険・厚生年金保険には加入できない。給与は明確にされておらず、出勤日数に応じて支給されるということだ。
いっぽう求められる条件は高い。アル・カーイダ,ISIL,中東,アフリカ,東南アジア等のテロ情勢についての専門的知識・経験をもち、国内外の大学研究機関へのアクセスを有し、英語は必須、その他の言語力(アラビア語、フランス語、インドネシア語等)もあればなお望ましいということである。学歴は、大学院レベル(在学中も可)以上だ。
契約期間は最長2年。つまりせっかく採用されても、東京五輪までは働けないということである。新メンバーは、わずか2年間でどれ程の情報を分析できるだろうか。