イルカが人間を視覚的にどうとらえているかを知るため、特殊な調査が行なわれた。ダイバーのジム・マックドナウさんは酸素ボンベを背負う代わりに錘をつけたベルトを着用して潜水し、特製マイクを使って自分を見ているイルカのエコロケーションシグナルを録音した後、これを特殊ソフトを使って映像に再生した。
こうして得られた解析映像には人間の姿が映し出されていた。それをさらに加工すると、アクドノウさんの着用していた錘つきベルトなど、新たなディテールの映像が得られた。
この調査でイルカはエコロケーションを使って物体の影だけでなく、その表面の線も「見ている」ことが判明した。調査を作成したジャック・カッセヴィッツさんは「我々はイルカが超音波言語、つまり映像の言語を使って、互いにシェアしているのだとおもう」と語っている。