ロシア人軍事問題専門家のヴァシーリイ・カーシン氏は、金正恩氏の水素爆弾についての大々的な声明は北朝鮮が実際に核爆弾の発展作業を行なっていることを間接的に確証づけている可能性があるとして、次のように語っている。
広島長崎に投下された原爆と同様の型の原爆を使っている核大国はすでにない。すべて熱核兵器に取り組んでおり、北朝鮮がこの点で他と大きく異なると決め付ける根拠もない。だが何らかの正確な情報が得られるのは、北朝鮮が何らかの実験を行なった時に限られる。」
北朝鮮は2005年、一連の地下核実験を行い、世界に核大国であることを宣言した。2012年12月、ミサイル銀河3号を人工衛星光明3号2号機から発射している。日米韓をはじめとする多くの国が大陸間弾道ミサイルの発射実験が実際に行なわれたことに危惧感を表した。
カーシン氏はこうした危険性を根拠のないものとしてはならないとの見方を示し、次のように語っている。
「北朝鮮は孤立状態ではあるものの、その孤立状態は完全なものではなく、まさに戦略兵器の発展ではかなりの成功を収めた。特に新型弾道ミサイル、新型巡航ミサイル、新型対空防衛システムの創設で目覚しい成功を上げている。これはつまり発展が続けられているということだ。
それに北朝鮮のパートナー国はイランやパキスタンとアジアでもかなりの大国だ。この2国が部分的に北朝鮮の開発に資金援助を行なっており、その後で大量生産を行なっている。
北朝鮮はかなり本格的な学術技術ポテンシャルを有している。ロシアや米国を背景にした場合、北朝鮮は大した事がないように見えるかもしれないが、かつてのソ連の70年代のレベルに徐々に近づきつつある。北朝鮮は比較的最新タイプの潜水艦弾道ミサイルだってすでに作っている。北朝鮮は確かに先進国のレベルにははるか及ばないものの、この分野での彼らのポテンシャルを全否定してはならない。」