専門家らは以前から、ロシアは高速中性子炉での反応技術における世界のリーダーだ、と主張していた。今や彼らの意見では、このリーダーシップはさらに強化された。
何よりも、高速中性子炉での反応における2つの重要な利点を挙げなければならない。
第1の大きな長所は、現在の原子力エネルギーがもつ資源問題の解決だ。ウラン235のみを燃料にしていたら、グローバル規模の原子力エネルギー発展は保障されない。やはり地球のウラン埋蔵量は限られている。高速中性子炉の核分裂ではこれのほかにウラン238も使える。
第2の長所は、使用済み核燃料のなかに形成される、長期間にわたり危険をもち続ける放射性同位元素を効果的に燃焼させる、その能力である。放射性廃棄物の量を劇的に減らし、その問題を抜本解決できるかもしれない。
ロシアがその明らかな優位性によって、高速中性子炉の分野における議論の余地なきリーダーであることについては、外国の専門家も指摘している。世界原子力協会の専門家らによれば、ロシアは「新たなモデルの原子炉の開発を含め、原子力エネルギーの役割を著しく増大させるための計画を着実に実現させている」とのことだ。