マリン・ルペン氏率いる同党は与党の社会主義政党やニコラ・サルコジ前大統領の共和党をリードしている。「国民戦線」は今回のラウンドで過半数の票を得る必要がある。結果は当然、投票率に大きく左右される。第1ラウンドの投票者は有権者の約半数だった。
オランド大統領は不決断な政策やどっちつかずの難民政策により、また米国やEUの圧力に屈することでフランスの国益を損ねたとされ、大統領支持率はおよそ10%という記録的な低水準になっている。
他方のマリン・ルペン氏は愛国主義を叫び、国境封鎖を訴え、トルコのEU加盟に反対し、NATO離脱を求めている。イスラム原理主義者はもとの国に帰らせる、と同氏は主張する。
しかし、今日の選挙で勝利することは困難だ。共和党のサルコジ氏が候補となっているためだ。社会主義勢力との連合は拒否したが、やはり同勢力からの得票が見込める。与党は一部地域で自党の候補者を辞退させ、サルコジ支援に向かわせている。「国民戦線」の勝利を阻むためだ。
今回の投票結果は議会選および大統領選の先行きを占うものとなる。結果は投票の締め切りと票読みが始まる夕方判明する。