マフムート氏は、アフメトKという名の戦闘員がいかにして彼をテロ組織の戦列にリクルートしたのか物語る。この人物はのちに同氏がシリアに入るのを助けたという。マフムート氏はテルアビブで他のトルコ出身戦士とともに訓練を受けた。教練について氏は次のように述べた。
「訓練キャンプで司令官は我々に、ダーイシュはトルコを攻撃する気はない、と語っていた。私の理解した限りでは、私が訓練を受けていた時点で、ダーイシュの戦列には千人を越えるトルコ市民が戦っていた。ダーイシュメンバーらは、その人が一人きりであるときに限り、その人に近づく。トルコにおける訓練は、貧民街で彼らが借りる住宅で行なわれる。たとえば、私は、最初の訓練を、アディヤマンのメザルルィク地区で受けた。人数は5人。一週間に5日、1時間半ずつの訓練だった。授業では、我々はいつも、個別に訓練を受けた。グループの他のメンバーとは、授業の外では決して会わなかった。アフメトKは、ダーイシュは全世界にイスラム国を建設する唯一の信ずべき組織であると我々に語った。そして、間もなくすべての国が、ダーイシュというひとつのカリフ国になる、と」
マフムート氏はまた、トルコへ毎日送られる石油について語った。
「5月行なわれたキャンプ内訓練で、アブ・タルハ氏は我々に、組織はトルコに石油を売っている、と語った。氏によれば、トルコへの石油販売から得られるお金は、ダーイシュがあらゆる財政上の困難を解決することを促進していた。石油ローリーで連日、石油、燃料油、ガソリンをトルコに運んでいた。ダーイシュの主な収入源は、石油貿易である。彼らの石油埋蔵量はまだ当分の間充分なほどある。アブ・タルハ氏は、組織はトルコとの貿易で多額の資金を得ていた、と語った。氏はまた、石油は一連のビジネスマン、貿易商の仲介のもとで販売されていた、と語ったが、その具体名は明かさなかった。またダーイシュは、トルコおよびアラブ諸国から多くの製品を受け取っている。
我々の司令官らは米国による空爆には特別な意義を認めていなかった。彼らは、これは外見のために行なわれていることだ、と見なしていた」