なお土曜日に明らかにされたところでは、正式に国際的な認定を受けるのは1月末になる見込みだ。
産経新聞の報道では、審査は新元素を認定する国際純正・応用化学連合(IUPAC)と、国際純粋・応用物理学連合(IUPAP)の合同作業部会が実施した。関係者によると、作業部会は理研を113番元素の発見者として承認する報告書を化学連合側に提出した。物理学連合側の同意を踏まえて正式決定する。
もし日本の学者達が、新元素を合成したと認められた場合、彼らに命名権が与えられる。「ジャポニウム」が誕生すれば、それは、メンデレーエフの周期律表で初の日本由来の元素となる。
この113番元素合成に成功したのは誰かについては、すでに10年以上、日本とロ米共同研究チームの間で争われてきた。理研は、森田浩介(コウスケ)研究員(現九州大教授)をリーダーとするグループが、2004年9月、加速器を使って30番の亜鉛を83番のビスマスに高速で衝突させ、核融合反応を起こし113番元素を合成した。その結果、森田氏らは、2004年、2005年そして2012年に、113番元素誕生に合致する、計3個の合成確認に成功した。
一方ロシアと米国の学者らは、113番元素を、2004年2月ドゥブナの合同原子核研究所で、115番元素合成のプロセスの中で作りだしたと主張し、それを「ベッケレリウム」と名づけるよう提案した。しかしIUPACは、作られたものが113番元素であることの裏付けが不十分と判断した。10年間、複数の国際機関が、日本とロ米合同チーム、二つの研究グループが提出した113番元素に関する研究データを検証してきた。
自然界には、92番元素のウランより重いものは存在せず、それ以上は人工的に合成して発見される。なお元素とは、物質を構成する基本的な粒子である原子の種類のことで、まだ確定されていないものも含め118番まで見つかっている。