列車は停止ハンドルのおかげで止められたが、第一車両はプラットフォームを通過した時点で止められたため、中の乗客は閉じ込められた状態になってしまった。乗客が無事「脱出」できたのは隣の駅に到達してから。事件が起きたのは12月21日、ブートヴォ路線の「ウシャコフ提督並木通り」駅でのこと。ところが事件の事実が公表されたのはそれから5日後の26日。
モスクワ地下鉄広報部は、事件の原因は機関士の居眠り運転ではなく、注意不足と説明している。ロシア新聞の報道では、列車は1号車めがトンネルに入った時点で停止した。事態は刑事事件として取り上げられ、機関士は解雇されている。
ライフニュースの情報によれば、機関士の地下鉄運転歴は2年。職務開始前に行われた精神鑑定では業務に差し障りのある症状は見られていない。
これまでの発表では地下鉄の新世代車両には駅構内に入った時点で停止するシステムが搭載されているはずだったが、今回のケースではそのシステム自体が切られていた。